熱帯魚

僕が熱帯魚が好きな理由?

あのちっぽけな水槽の中で小さな熱帯魚が、
透明なガラスを通してずっと僕を見つめているから。

そうだね、君みたいに僕という檻の外に逃げないんだよ。

だけど彼らは僕に何を求めてると思う?
愛でも何でもない。
魚に人間のこころが伝わるわけないだろ。
そう、エサだよ。
僕がこんなにも愛を注いでいるというのに、
それなのに彼らは僕にエサしか求めてくれないんだ。

もちろん、君のことは愛してるよ。

そうやって僕から逃げ惑う姿すら、愛しいと思えるようになったんだ。
まるで水面から現れた僕の腕をぐるぐる廻る熱帯魚みたいで。
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# by haccax | 2004-08-20 06:34 | 飴玉(短編)

夕闇と僕ら

どうせ君には見つけられないだろうから、僕は尻も隠さず君を待つよ。
例え僕がドラム缶の中で居眠りしようとも、
きっと多分、君は日没までに見つけられないだろう。
だってこんなに遠いんだもの。
僕を探す足音すら聞こえないよ。
ただ、夕闇を知らせる烏が何羽か僕の頭をつつくだけ。

ああ、分かった。
今度は僕が君を探しに行ってあげるから。
そうすればもう、僕は待つことをしなくて済むんだろう?
じゃあ、いいかい?
10まで数えたら、そう、探しにいくよ。
ああ、あまり遠くに行かないでおいてね。
10までだよ。
走らないで隠れて。
暗闇には気をつけて。
奴らはきっと、君みたいにちっぽけな女の子なんて、
いとも簡単に喰らいつくしてしまうよ。
そう、だからなるべく近くに居て。
僕を独りにしないで。

もっと近くに居て。
君の鼓動が夕風に揉まれて掻き消えてしまうから。

必ず僕は君を見つけられる。

どこにいても、ぼくらは一緒。
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# by haccax | 2004-08-20 06:23 | 飴缶(文)

お初です。

友達に勧められてやってみた、ブログ。
おぉ、存外楽しそうだ。
他人のブログを見るのは楽しいんだけど、僕自身は文章下手だからなあ。
うまく表現できるといいけど。

そんなわけで、書き始めます。

- - - -

僕は歩き出すよ、ほら。
見て、見て。
きみは遠くのシーサイドホテルのベランダから見てるだけでいい。
ずっとそうやってきたんだから、苦痛じゃないだろ?
そうしてる間に、僕は確実に足跡を残してくよ。
ザクザク踏みしめる砂浜が気持ち良いんだ。
押し寄せるマントみたいな波に飲まれる前に、
それよりもっと、ずっと早く、僕は歩く。
消される前に残してやる。
うーんと足跡を残してやるんだ。

in ILLINOIS - 16:14m.
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# by haccax | 2004-08-20 06:13