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lyric

そこにあるのは、
創りかけの歌詞と
デタラメに描いた楽譜。

スケッチブックを片手に、
僕を見つめてる瞳と
せわしなく彩られるパレット。

泣いてるのは空じゃなくて
濁った二つのまあるい眼球

喉を震わせて出た音楽が
空気をどんより揺らすと、
絞られてく君の瞳孔のピント。

奏でるのは蝶じゃなくて
擦れた二つの千切れた羽根

君の静かな目の奥で
ずっと構えているレンズは、
僕を捕らえている監獄。

穴の開いたパズル
ピースを集めるのはヤメにしよう
右手が握るエンピツ
鈍いカッターが遠慮なく削っていく

歌ってるのは鳥じゃなくて
マイクを握ってる僕の身体
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by haccax | 2005-08-27 12:53 | 飴玉(短編)

return

僕は川を見ていた
川はとても深くて
それは君が創り出したものではなくて
最初からそこに在ったものだった
そこに在るべきものだった

僕の周りには沢山の人がいて
みんな僕と楽しそうに話をした
夜になれば光が灯って僕を照らし
僕の影は夜の空の藍に溶けていった

君はいつも川の向こう側で見ていて
膝を抱えて待っていた
声を掛けてみても上の空で
きっと誰かを待っているのだろうと思った

僕はその川が大好きだった
越えてみたいとは思わなかった
その距離が好きだった
遠い君を見るのが好きだった

夜になると時折洪水が起こった
氾濫した水は僕を飲み込んで
声を失って窒息する
僕が目を泳がせると影が僕を拾って
目が醒めるとまた同じ川原に突っ立っていた

何度かそれが起こった頃に
僕は川の向こう側を見た
そこに居るべき膝を抱えた君は見えなかった
特に気にはしなかった
君を迎えに来るべき誰かが来たのだと思った

僕は旅に出ることになった
ここにはしばらく戻ってこないだろう
そこに川はあるけれど
遠い君は居なくなった

僕は振り返ることなくその場を離れた
さよならも言わずに僕は去った
それは当然のことだった
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by haccax | 2005-08-21 06:36 | 飴缶(文)

混同

光が すべてと言った
そこに 愛したはずの影はなかった

僕は 影を探した
振り返ってみれば
ちゃんと 足の裏に 貼りついていた

光は 眩しすぎて
瞼を透かして 差し込む
影は それを受けて
色を濃くして 波打つ

欲しいのは 光じゃなかった
それを写す 影だけ

黒が 揺らめいた
誰か 歩き始めた
僕は 息を潜めた
瞼を 開いたまま
音も 響かなくて
走る 線路の上を
光る 漆黒の影が

しっかり見えているのかい?
そこに何があるというの
ただ暗闇で目を凝らしても
ただ暗闇が広がっているだけ
目を開いているかさえ解らなくて
恐る恐る伸ばした手は空を掴み
空は指の間から抜けていった
だれかの叫び声がどこからか聞こえた
そんな気がしただけなのに
胸の奥でやけに愛しく感じた
何度も何度もくりかえし言葉をループさせた
ふと思ってあるはずの手を顔にやった
唇はなにか呟いていた
身体は細かく振動していたんだ
叫び声は自分の身体の内側で轟いて

気づけば僕は通勤列車の中で目を閉じてイヤホンで両耳を塞いで外に漏れる程のMP3を鳴らして
ただそこに莫迦みたいに座っているだけだった。
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by haccax | 2005-08-21 05:09 | 飴玉(短編)

ミュージックバトン

1)あなたのPC上にある音楽ソフトの容量
音楽ソフト...「WinAmp」「iTune」「音声みきさー」「wavy」「午後のこ~だ」...?
今 自分の家に居ないので、容量までは分かりません。
曲はアルバムばかりだから、200曲くらいiPODに入ってるかな。

2)最後に購入した音楽CDは?
AMERICAN IDIOT/GreenDay

3)今、聴いてる曲
月のワルツ/諫山実生

4)心に残った、もしくは毎日聴いている5曲

・La Fille aux Cheveux de lin(亜麻色の髪の乙女)/C.Debussy
・Deux arabesques(二つのアラベスク)/C.Debussy
・Bagatelle without tonality(調性のないバガテル)/F.Liszt
・Fantasie Impromptu Op.66(幻想即興曲)/F.Chopin
・Nocturne No.20 in C sharp minor Op.posth
 (レント・コン・グラン・エスプレシオーネ)/F.Chopin

5)カラオケで歌う曲
「グリーン・グリーン」...(笑)
   
6)つぎにまわす方のお名前とブログ名(およびブログアドレス)
ソフィアさん。SOFIA_SS
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by haccax | 2005-08-20 03:19

Whenever

I know
I know it

I know everything
and
I don't know anything

You found me
when I left from you

Whenever

I'm not sad
I'm here
I'm alone

So I'm really happy

You loved me
I loved you

You couldn't touch me
I couldn't say good-bye

I love someone
who loves me
You love only me

Someone is just someone
May be you
and
May not be right

I don't care

It loves.
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by haccax | 2005-08-20 02:50 | 飴玉(短編)

Why am I here?

I just see you
I think a lot of you
But I just see you
Because you left from me

Everything is good
Nothing is bad

You just see me
Your voice killed me

I'm not sad
I'm just alone.
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by haccax | 2005-08-14 11:41 | 飴玉(短編)

ラヴテレビジョン

これで見納めだね
丁度いいくらいの大きさの
君の棺桶ができた

あまり笑わせないで
僕のことばをオウム返し
聞き飽きた音の繰り返し

ボタンひとつ押せば音は消えて
携帯電話は便利なリモコン
煩い君はテレビのアナウンサー

チャンネルを変えればいいよ
誰かが笑って僕を迎える
その誰かは誰でもないよ
君ではないのは確かだけれど

遠くで起こった出来事を
ただ僕は無表情に眺めている
声を荒げてスピーカーから流れる音
耳障りな君をうつす走査線乱れる

天にツバを吐いていなさい
直ぐに何のことだか解るだろうから
だから何もヒントをあげない

血が騒いで暴れてる脳が練る言葉は
とても単純で汚らしく絡み合う
この手で僕が触れれば醜く腫れて
いつか君の深くに棲む小さな魔物になる

ディスプレイの奥で
まっすぐに僕に向けられたナイフ
それがどうしたと言うの
可哀想とでも言ってほしいの

ノイズの切れ間から聞こえる
必死に叫んでる声
僕まで届かないよ
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by haccax | 2005-08-09 11:02 | 飴玉(短編)