カテゴリ:アスと交換ごっこ( 4 )

いのちのうた

(何ら変わりのない日常の中で 僕は、また あの歌を口ずさんで)

特進クラスに特別に用意された 僕にとっちゃスゴく無駄な講座を
わざわざ 家から1時間かかる学校まで受けに行ってやって
180分の勉強+合唱練習というやっぱり無駄な時間を過ごして、終わって
とぼとぼ駅から3km歩いて、帰路についた

母から昼飯代として貰う金を溜めた財布を持って、有隣堂で買った2冊の本を
歩きながら、その一歩踏み出すとともにマトモにブレる細かい文字を 読んでいて
ふと、本の先に 真っ黒いひらひらしたものが通りすぎて
よく見てみると カラスの羽根が一枚 僕の足元に舞い落ちていて
気づけば その先にも点々と黒い羽根が数枚、落ちていて
その先に転がってた モノに 僕は思わず、息を飲んだ

灰色のアスファルトに ひとつの黒い物体が、横たわってて
僕は、そこまでに堕ちた羽根を全部 左手に束ねて拾い集めながら
そっと 真っ黒いそれに、顔を近づけた

夕闇のように、罪人に着せられた罰のように ただ黒く塗られた羽毛の中に
黒真珠が二つ、ぎろりと 僕を 睨んで
しばらく目が離せなくって 突っ立って、見下ろしていた
ちゅんちゅん と、スズメが小声で鳴いて いや 泣いて
空に、戻っていった

僕も少し経ってからやっと我に帰って、前に一歩 踏み出した

それと、丁度 同じころに
透明に結んだ、針のような糸に引っかかった 灰色とオレンジの混じったシジミ蝶は
その罠から一刻も早く逃げようと 必死に羽を動かし
じたばたしては 余計に引っかかり、しつこく粘りくっつくことも なにも知らずに
すばしっこく道路を横切って走った、ハンターのような蜘蛛が
一瞬にして、喰らいつくしてしまった

僕は 大きく肺を膨らませて 生きてることを確認してから
とても小さな声で 呟くように、囁くように 「いのちのうた」を口ずさんで

また、歩き始めたんだ


イノチノウタ
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by haccax | 2004-08-25 15:52 | アスと交換ごっこ

お に

真っ黒に塗りたくられた 左手の指先が

君の素肌を 抉るように掴み

苦しそうに眉を顰め 唇を歪ませた顔を

ちいきな 二つの鏡に映せ


今 度 こ そ   捕 ま え た


おに
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by haccax | 2004-08-24 18:45 | アスと交換ごっこ

エンディングストーリー

息は燃えて、90度グラリと 世界が横たわる

弾みでダラリ 垂れた手のひらの 皮膚から

今まで 僕を形成していたはずの食塩水が

ふつふつと 次から次へ、逃げていくのが

手に取るように 明らかに、分かる

いずれ僕は 部屋の隅でへし折れた日干し魚のように

カラカラに 干からびてしまうんだ

ぬるりと湿った、生暖かさが どうも心地よくて

そのまま脳まで溶かしてしまえ


エンディングストーリー
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by haccax | 2004-08-24 18:36 | アスと交換ごっこ

孤 独 願 望

いつもフルパワーの全身全霊で 全てを否定してきた

認めるスベを知らずに 行き止まりばかりの迷路で

煩く泣き叫んでは 独りであることに 何ら変わりなく

答えなど到底ないだろう 下らない質問ばかり 投げつける

そこに 存在意義なんてものを 探し出すのは

決して届くことのない 儚い祈りと似ていて

醜く 哀れで 愛しすぎるだろ?


孤独願望

:) アスパラのホワイトアスパラガス(通称アス)と題名交換ごっこしてます。
健気に紡がれたことばは、静かに 僕のこころの底を 疼かせるんだ。
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by haccax | 2004-08-24 16:39 | アスと交換ごっこ