庭園物語(3)

僕のお庭には、
時たま庭師さんがいらっしゃいました。
曜日ごとに女性の方であったり年配の方であったりしたので、
それは真に多様な方々がそれぞれに思い思いお庭を弄っていらっしゃいました。
大半は若い男性の方が日替わりで訪問なさったので、
必ずお母様がスリッパを鳴らして玄関までお出迎えなさり、
お二人でお庭のウッドデッキに腰掛けてキングサリを指でつまむ仕草などは、
表しようもなく愛らしく幼い様子だったのだけれど、
いつも決まってお母様は外側から家の鍵をしめて出て行かれるので、
僕はその男性の手に触れているキングサリの匂いもよく知らないまま、
やはり窓の内側からぼうっと眺めているだけで、
大変詰まらないものでありました。
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by haccax | 2006-07-31 12:59 | (庭園物語)


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