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下校途中に。

帰りの電車ん中。
友達は部活か学校から1駅のところで降りてしまって
俺は、電車の中に独り座っていた。

特に読む本もなくて、通学カバンの中をあさっても教科書だらけ。
奥深くから掘り出した文庫本も、つい昨日読み終わったばかりで
仕方なく、窓ガラスに映る夕陽を眺めながら
(ああ、デジカメ持ってきてりゃ撮れたのになァ...)
なんて、毎日思ってることを繰り返しぼやく。

真正面でリュックを抱え込み爆睡してるオッサンの耳にはイヤホン。
(あー烏龍茶についてたipodのやつ応募してみよっかなぁ)
やっぱり昨日と同じ思考回路を辿ってる。アホか、俺。
結局、思ってるだけでやらない性格。

ふと、変に刺さる視線を感じて。
斜め前に目をやると、紺のセーターの女子高校生が手に数学の参考書持ってこっち見てた。

目が合う。
数秒、そのまま。

俺が眉毛をヒョイと上げて、ナニ?って顔する。
と、慌てて彼女は携帯を取り出しメールを打ち始める。

そろそろ駅じゃん。
立ちあがる。
と、またもアタフタしてる。
...何?
すれ違う。
ぼそりと呟く声。
振り返る。

彼女、倒れてた。

咄嗟に身体が動いた。
電車から、引きずり出した。

その後は近くのおばさんとかが世話してたから、
俺は全速力で走って駅員さんを呼んだ。
お礼を、何故か駅員さんに言われた。
それだけ。

何か、今思えばドラマティックだったな。
大丈夫かなぁ。

連休だし、大丈夫だよね。
きっと。

女性諸君、貧血には気をつけてね(何)
by haccax | 2004-09-17 19:12 | 飴缶(文)


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